デジタルコシカワールド

幕張から「すこしだけ笑える」をテーマに毎日がエブリデイ

連続小説「忘却の日下部」4話

      2015/12/27

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記者

傍聴席に座っていた一人の記者が声を荒げて質問した。

――それは一体なんなんですか!

学者は氷のように冷たい目と自信に満ち溢れた声色で淡々と答えた。

――うむ、キーワードは“童貞”じゃ。

会場にはなんともいえない緊張感が漂いだしていた。

“童貞”?耳にほこりが詰まって正確に聞き取れなかったのかもしれない・・・誰もがそう考えた中で学者は説明を続けた。

その場にいた者達は固唾を呑んで話に聴き入った

――記憶を失った者たちには共通して“大切な人”がおった

じゃが、童貞にはそんなものがおらぬ、故に記憶を失いたくても失えないのじゃ

もし、この事件を解き明かす者がおるのならば・・・

大学教授並の知識と、オリンピック選手なみの身体能力を持ち合わせている者・・・

しかし・・・誰よりも“孤独”を知っているものかもしれんのう

そして日本政府による適正人材の捜索がはじまった。

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 - 分きざみ日記, 日下部